悪名高い実業家添田が、白馬にまたがった黒い鎧の騎士に剣で殺されるという謎の事件が発生。
しかも愛人今日子の目の前で!次に騎士が現れたのは、あるパーティ会場。
製薬会社会長の黒川の心臓を槍でひと突きにした。騎士の正体とは?何が目的なのか?!
現場に居合わせた鈴本芳子は、被害者の娘黒川さつきに相談を受け、
おなじみ“第九号棟の仲間たち”と「黒い騎士事件」に迫る!
馬に乗ってどこからともなく現れる「黒い騎士」
悪い噂や悪名高い者たちの首を次々と刎ねていく、その様はなんだか
「必殺」シリーズのようでもあります。
ダルタニアンの八面六腑の活躍は相変わらずで、
双璧をなすホームズが今回は影が薄いですね。
鈴本芳子だけでなく、今日子や黒川さつきといった、赤川作品おなじみの
強い女性の活躍も相変わらずで、読んでいて安心感を覚えてしまいます。
1点不満があるとすれば、黒い騎士の背景が描かれなかったことでしょうか。
あえて描かなかったのかもしれませんが、騎士がなぜあのような状況に
なってしまったのか、もう少し触れて欲しかったです。
復刊も次が最終刊みたいですね。寂しい限りです。

真夜中の騎士: 第九号棟の仲間たち5 〈新装版〉 (徳間文庫)
- 作者: 赤川 次郎
- 出版社/メーカー: 徳間書店
- 発売日: 2017/05/02
- メディア: 文庫

第九号棟の仲間たち5 真夜中の騎士 〈新装版〉 (徳間文庫)
- 出版社/メーカー: 徳間書店
- 発売日: 2017/05/02
- メディア: Kindle版