2018年01月21日

新装版 鬼面の研究

まずはAmazonさんの紹介ページから。

九州の秘境にある集落を、大手テレビ局のドキュメンタリー番組で取材することになった森カオル。
なぜか伊集院大介は同行を申し出る。鬼の子孫を自称し伝説と因習に生きる住民と、
やらせ体質の強いテレビスタッフが対立するうち次々と犠牲者が。
不可解な連続殺人の謎に伊集院大介が挑む、探偵小説の傑作!

昨年の新本格30周年を記念しての、自分の中での新装版刊行第2弾。
栗本薫さんの作品も初で名探偵伊集院大介シリーズももちろん初。
作品名に惹かれて、そして新たな開拓という意味も込めて購入。

伊集院大介の一貫して飄々とした姿が一番印象的でしたね。
かつて本格と言われた要素をこれまでかと詰め込んだ上に、
「読者への挑戦」まで挟み込む、てんこ盛り状態です。

ただ私が考えるに、この真相は本格=作り物、という批判を
逆手に取ったミステリなのかなとも思いました。
テレビクルーが登場人物なのも、そのためなのでしょう。


新装版 鬼面の研究 (講談社文庫)

新装版 鬼面の研究 (講談社文庫)

  • 作者: 栗本 薫
  • 出版社/メーカー: 講談社
  • 発売日: 2017/12/15
  • メディア: 文庫
posted by コースケ at 01:21| Comment(6) | 栗本薫 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2018年01月14日

シャーロック・ホームズの栄冠

まずはAmazonさんの紹介ページから。

シャーロック・ホームズ――作家アーサー・コナン・ドイルが生み出した紙上の登場人物にして、世界中の人々を惹きつけてやまない名探偵の代名詞である。彼の活躍はドイル自身の手も離れて、初登場から130年も経った今なお、数多くの新たな冒険譚が語り続けられている。著名な推理作家による本邦初訳の一品から異色作家による珍品まで、星の数ほどある“知られざる"冒険譚のなかから選び抜いた類稀なるホームズ・アンソロジー。

ホームズアンソロジーは星の数ほどあれど、それが文庫化するというのは極めて稀です。
本書も2007年発売から10年の時を経て、文庫化されました。
しかし、それだけ内容は非常に充実しています。
特に本当に失われた物語のようなものまで採録されていて、
シャーロキアンならずとも、ミステリ好きにはとても充実した時間をプレゼントしてくれます。

やはり一番のオススメは「一等車の秘密」。
謎から解決までが極めて鮮やかかつまさにホームズそのもの。
変わり種として「シャーロック・ホームズなんか怖くない」
ホームズという名前の偉大さと、警察の対応を逆手に取った見事な作品。

海外では多くパスティーシュやパロディが編まれるホームズ作品。
日本でもぜひ次々と刊行されてほしいものです。


シャーロック・ホームズの栄冠 (創元推理文庫)

シャーロック・ホームズの栄冠 (創元推理文庫)

  • 作者: ロナルド・A・ノックス
  • 出版社/メーカー: 東京創元社
  • 発売日: 2017/11/30
  • メディア: 文庫
posted by コースケ at 00:22| Comment(6) | シャーロック・ホームズ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2018年01月07日

ジョジョリオン 17-ジョジョの奇妙な冒険Part8

Amazonさんの紹介ページから。

ドロミテのスタンド攻撃をかいくぐり、ようやく植物鑑定人・豆銃礼と落ち合うことができた定助と康穂。だが、その時すでに、新たな岩人間が3人の間近に迫っていた! 姿を見せずに襲ってくる謎多き敵の正体とは…!?

岩人間アーバン・ゲリラのスタンド「ブレイン・ストーム」はトンデモない能力ですね。
植物鑑定人と定助のコンビでようやく勝てたという印象。
それにしても普段は医者として生活しているとは、いったいどういう状況なのか。

あと定助のシャボン玉の中身が判明しましたね。糸とは・・・「ストーンフリー」と
何か関係あるのか。今後の鍵になりそうです。

しかし、また新たな敵が登場しましたね。まだ終章が見えない。


ジョジョリオン 17 (ジャンプコミックス)

ジョジョリオン 17 (ジャンプコミックス)

  • 作者: 荒木 飛呂彦
  • 出版社/メーカー: 集英社
  • 発売日: 2017/12/19
  • メディア: コミック



ジョジョの奇妙な冒険 第8部 モノクロ版 17 (ジャンプコミックスDIGITAL)

ジョジョの奇妙な冒険 第8部 モノクロ版 17 (ジャンプコミックスDIGITAL)

  • 出版社/メーカー: 集英社
  • 発売日: 2017/12/19
  • メディア: Kindle版
posted by コースケ at 19:19| Comment(3) | コミック | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2018年01月03日

新装版 頼子のために

まずはAmazonさんの紹介ページから。

「頼子が死んだ」。十七歳の愛娘を殺された父親は、通り魔事件で片づけようとする警察に疑念を抱き、ひそかに犯人をつきとめて刺殺、自らは死を選ぶ――という手記を残していた。しかし、手記を読んだ名探偵法月綸太郎が真相解明に乗り出すと、驚愕の展開が。著者の転機となった記念碑的作品。長く心に残る傑作!

明けましておめでとうございます。
本年もよろしくお願い申し上げます。

新年一発目は、昨年の新本格30周年で発売された、法月綸太郞先生の転機となる作品。
私自身、名探偵法月綸太郞シリーズは、実は「生首に聞いてみろ」から読み始め、
その後に3作の短編集、そして「生首」以後の作品を読んで来たため、
「誰彼」や「ふたたび赤い悪夢」等は未読なのです。
今回、新装版が発売されましたので、年末年始を利用して一気読みしました。

犯人の「手記」から物語は始められ、この「手記」が真実なのかどうか、
法月綸太郞が真実を探っていきます。
彼が最後に選んだ選択は正しかったのか、そしてラストに待ち受ける本作の本当の主人公
ともいうべき人との短い会話が印象的。

祥伝社から出ているのも、講談社で復刊をお願いします。


新装版 頼子のために (講談社文庫)

新装版 頼子のために (講談社文庫)

  • 作者: 法月 綸太郎
  • 出版社/メーカー: 講談社
  • 発売日: 2017/12/15
  • メディア: 文庫



新装版 頼子のために (講談社文庫)

新装版 頼子のために (講談社文庫)

  • 出版社/メーカー: 講談社
  • 発売日: 2017/12/15
  • メディア: Kindle版
posted by コースケ at 00:09| Comment(4) | 法月綸太郎 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする