2010年06月30日

狩人は都を駆ける

我孫子武丸さんが描く
動物嫌いのペット探偵が挑む
5つの事件。
ユーモアハードボイルド。

フツーに楽しめました。
オススメを挙げるならば、
「野良猫嫌い」。
動機やそれに気付く探偵の思考過程が
よく描けているのではと。

もう1つは「失踪」。
前者とも共通するのですが、
依頼人にしてやられるパターン。
「野良猫~」ほどではありませんが、
もし知っていたら、こんな大事には
ならなかったでしょう。

それと本作は名前のトリック
(トリックとまではいきませんが)
がおもしろい。
まあこれも探偵が聞き込みをもっと
しっかりやれば混乱しなかった訳ですが、
野良猫や飼い猫でも外に出る猫なんか
ではよくある事だよなあ。
シロとかクロとか、人間は勝手に
名前付けますから(苦笑

どうしても腑に落ちないのは
「狙われたヴィスコンティ」。
あまりに尻切れトンボ過ぎます。
何にも解決せず終わってます(笑

動物嫌いの主人公も話が進むにつれて、
少しずつその嫌い度は下がっているように
思えます。
最終話なんかでは下の世話もしてますしね。

本作はこれで終わりなのか、
シリーズ化されるのかわかりませんが、
まあ「ディプロトドンティア・マクロプス」が
あるので、
それとの関係もあるでしょうが・・・
個人的にはシリーズ化を希望。


狩人は都を駆ける (文春文庫)

狩人は都を駆ける (文春文庫)

  • 作者: 我孫子 武丸
  • 出版社/メーカー: 文藝春秋
  • 発売日: 2010/06/10
  • メディア: 文庫



ディプロトドンティア・マクロプス (講談社文庫)

ディプロトドンティア・マクロプス (講談社文庫)

  • 作者: 我孫子 武丸
  • 出版社/メーカー: 講談社
  • 発売日: 2000/06
  • メディア: 文庫
posted by コースケ at 17:13| Comment(0) | TrackBack(1) | 我孫子武丸 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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