中公文庫で復刊&文庫刊行される今邑作品。
毎月楽しみにしてます。
さて本作はミステリー短編集と銘打っていますが、
「生ける屍の殺人」「隣の殺人」「あの子はだあれ」「恋人よ」の4編は
ミステリー色の濃いホラーかなと。
「生ける」は最後がまさにホラー。結局真相はわからぬまま。
「隣の殺人」は違う視覚からのホラーです。
「あの子」は悲しいホラー。全ては主人公とその弟の想像でしか
ありませんが、その想像は間違いであってほしい。
「恋人よ」は洒落怖やホラーテラーに絶対ありそうな話。
実際やられたら怖すぎ。
さてそんなホラー短編集の様相が強い気がしますが、
おおミステリだ!と言わしめるのが「時鐘館の殺人」でしょう。
本格謎解きミステリ+メタ小説という二つの要素で非常におもしろい。
そして、問題編には実は大きな重大なミスがあり、真犯人が別に居るのだという、
読者からの投書が届きます。
そして、描かれる真の解答編とは?
そして最後のメタで明かされる衝撃の真実(苦笑
この「時鐘館」は本当に一読の価値あり。
問題編を読んで、ミスリードの真相と真の真相の双方を
見破る事が果たしてできるのか?
ぜひ挑戦してみてくださいませ。
2012年06月24日
この記事へのコメント
sam00さま、nice!ありがとうございます!
Posted by コースケ at 2012年06月29日 22:48
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