まずはAmazonさんの解説ページから。
私立藤野学院高校のバスケ部員椎名康は、ある日、少女が校舎の屋上から転落する場面に遭遇する。
康は血を流し地面に横たわる少女を助けようとするが、少女は目の前から忽然と消えた。
監視された空間で起こった目撃者不在の“少女消失”事件。
複雑に絡み合う謎に、多感な若き探偵たちが挑む。
繊細かつ大胆な展開、“真相”の波状攻撃、そして驚愕の結末。
最先端で最高の青春本格ミステリ、第31回横溝正史ミステリ大賞受賞作。
今の高校生だなあという最初の印象。
バスケ部内の人間関係や学院に出没する「ヒカル君」などを散りばめ、
主人公とその「助手」(探偵?)が消失の謎だけでなく、そこからさらに拡がる
人間関係や個人の持つ秘密にまで踏み込んでいく作品です。
消失のトリックは読んでいてうまく行くのかよくわかりませんでした。
本書最大の叙述トリックは驚きはしたのですが、トリックへの驚きよりも、
主人公だけでなく、他の登場人物にも関わる、「性」の問題を
うまく取り上げた作品だと感じました。
むしろそっちの話がメインではなかろうか。
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