御手洗潔シリーズの1編。
「ロシア幽霊軍艦事件」は角川文庫版を購入しよう(?)と
考えており、本巻のみ購入。
まずはAmazonさんの紹介ページから。
京都の喫茶店「進々堂」で若き御手洗潔が語る物語(ミステリー)。進々堂。
京都大学の裏に佇む老舗珈琲店に、世界一周の旅を終えた若き御手洗潔は、日々顔を出していた。
彼の話を聞くため、予備校生のサトルは足繁く店に通う――。
西域と京都を結ぶ幻の桜。戦禍の空に消えた殺意。チンザノ・コークハイに秘められた記憶。
名探偵となる前夜、京大生時代の御手洗が語る悲哀と郷愁に満ちた四つの物語。
『進々堂世界一周 追憶のカシュガル』改題。
カテゴリーをミステリとしていますが、ミステリではありません。
御手洗潔が放浪してきた中で体験した話を集めた短編集です。
オススメは「追憶のカシュガル」。
老人がなぜカシュガルで他の皆から避けられ、疎まれているのか、
植民地化時代の老人からの話と最期にそれが明かされます。
ところで石岡さんポジションである浪人生のサトルは
この後どうなるんでしょうかねえ?他作品でも出てくるのかな。
初期御手洗が変人で描かれ、その後超人として変容していきましたが、
本作御手洗は名探偵になる前ですが、まあやはりどこか人生というか、
世界というか色々と超越している雰囲気を出しています。
ただ知識はまだあまりないようで(苦笑
御手洗潔シリーズがフジテレビで映像化されましたが、
あれはちょっと驚きましたね。
かつて島田荘司先生は、どの小説か失念しましたが、
あとがきにおいて「御手洗潔の映像化は断っている」という事を書いていたので。
Twitterでもドラマをチェックしており、次も同様キャストで御願いしたいとか。
島田御大も当時とは気持ちが変わったのでしょうねえ。
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