街いちばんの名探偵の元には、奇妙な依頼人ばかりがやって来る。
熱狂的ファンの中年男に、執拗に真似をされる恐怖を語る人気アイドル。(「アイドルストーカー」)
何者かに太る薬を盛られていると訴えるダイエットマニアの女。(「ダイエット」)
事務所から一歩も出ないものぐさな探偵の推理とは?
全編に仕掛けられた巧妙な罠と黒い笑い。奇才が放つ連作ミステリー。
小林泰三さんは「密室・殺人」のトラウマがあったので、
どうかなあと思ったのですが・・・
本作は連作短編集です。
各事件は独立しているものの、最終話「モリアーティ」で一気に
物語が一本に繋がります。
読んでいて一番違和感を感じたのは「食材」。
おそらくは、この事件の「謎解き」が、「モリアーティ」での
探偵が推理した「愉快犯」という結論が導き出されたのではと。
勝手に解釈しました(笑
というか、この「食材」は明らかに探偵の謎解きはおかしいですからねえ(笑
各話に実はそれとなくヒントを散りばめられているのですが、
これに気づくのはなかなか難しい。
もう一つ。本作に登場する依頼人がよくその推理で納得するなという
のも思いました(笑
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