美人歴史学者の静香、ひとみ、東子(はるこ)の三人が集まるウォーキングの会
〈アルキ女(メ)デス〉の旅の目的地はなぜか川。
北海道の石狩川の岸を歩く三人の目前に、川を仰向けになり流れる女性の姿が。
幸いにして救出され一命を取りとめるが、その女性の夫は数日前に不審な溺死を遂げていた。
事故か事件か、彼女たちの推理は露天風呂でひらめく!?
傑作トラベル歴史ミステリー。
シリーズ第3弾。
今回は河川を舞台としています。
探偵役の早乙女静香、さりげなくヒントを出す桜川東子、物語の登場人物に恋をして、
かつコメディリリーフ的立場である(笑)翁ひとみ。
彼女たち三人が旅する所、事件あり。
本書ではこの必ず殺人事件が起こるという事実を逆手にとって、
彼女たちが遭遇した事件を小説にしている作家がいると物語で語られます。
金田一耕助の「成城の先生」か浅見光彦の「軽井沢のセンセ」等のように、
今後物語に登場してくるのでしょうか?
犯人が絶対に(といって良いと思いますが)合理的に見抜けないのは「石狩川殺人紀行」
これは意外だった。
本シリーズは新たなトラベルミステリーとして確立してほしいと思います。
ミステリ初心者でも気軽に読めて、かつ楽しめる。
しかしもし2時間ドラマになったら配役はどうなるのか・・・

歴女美人探偵アルキメデス 大河伝説殺人紀行 (実業之日本社文庫)
- 作者: 鯨 統一郎
- 出版社/メーカー: 実業之日本社
- 発売日: 2017/08/05
- メディア: 文庫