夏祭りにやって来た、裏染天馬と袴田柚乃たち風ヶ丘高の面々。たこ焼き、かき氷、水ヨーヨー、どの屋台で買い物しても、お釣りが五十円玉ばかりだったのはなぜ?学食や教室、放課後や夏休みを舞台に、不思議に満ちた学園生活と裏染兄妹の鮮やかな推理を描く全五編。『体育館の殺人』『水族館の殺人』に続き、“若き平成のエラリー・クイーン”が贈るシリーズ第三弾は、連作短編集。
『体育館』と『水族館』、そして未文庫化の『図書館の殺人』直前までの
主人公たちの「日常の謎」を描く短編集。
表題作はもちろん『競作五十円玉二十枚の謎』のオマージュ。
ただし本家と違い、謎は比較的早くわかるかもしれません。
それよりラストの方が面白い。
あとは「おまけ」が気になりました。父親を嫌い家を出ている天馬ですが、
一応「会話」(という名の「推理」)はするようです。
裏染家の「謎」については『図書館の殺人』で少しは語られるのでしょうか。
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