検察が押収したわいせつ図画販売罪の証拠品、その中のフィルムの映像に妻と似た女性の姿を見つけた検察官の笹田は独自調査に乗り出すが、たどり着いたのは思いもよらない残酷な真相だった(表題作)。
普通の人々が歪んだ事件を引き起こす恐ろしさと悲しみを巧みに描き、読者の予想を裏切る驚愕の結末を鮮やかに提示する。昭和の名手の妙技を堪能できる、文庫オリジナルの短篇傑作選。
結城昌治さん、超ひさしぶりです。
郷原部長刑事三部作以来。
いわゆるイヤミスが多い短編集になっています。
オススメはかなりホラー寄りの「うまい話」
なぜ訪ねてしまったのか首をかしげる「雪山讃歌」
今のオリンピックへの皮肉にもとれますが、実はどんでん返しがまっていた「絶対反対」
昔は誰の葬式でも同じ人が来ていたという話を聞いたことがありますが、
「葬式紳士」も似たような話。
しかし、その紳士にはある目的が・・・
ちくま文庫のこうした復刊ではありませんが、中々読むことのできない作家さんの
作品を集めて出して頂くのは本当にありがたい。
今後もぜひ続けてください。
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