2021年12月11日

御手洗潔の挨拶

まずはAmazonさんの紹介ページから。

嵐の夜、マンションの11階から姿を消した男が、13分後、走る電車に飛びこんで死ぬ。
しかし全力疾走しても辿りつけない距離で、その首には絞殺の痕もついていた。
男は殺されるために謎の移動をしたのか?
奇想天外にして巧妙なトリックを秘めた4つの事件に名探偵・御手洗潔が挑む短編集第1弾。


長編に続いて、短編集も再読を始めました。
こちらは新装版などは出ていないので、「挨拶」「ダンス」「メロディ」と
改めて購入しました。
というか、昔読んだのはブックオフで購入していたようで、どうせなら新品を買おうと
思いまして。ブックオフで購入したのはブックオフに売りました(笑


本書所収作で、何を愁眉と挙げれば良いのか、はっきり言って非常に難しい。

エキセントリックな御手洗という点でいえば、「疾走する死者」でしょう。
チック・コリアのライブがあるから事件を解決して、警察から解放されるという(笑
ギターの凄まじい腕前も魅せられるし、また語り手が石岡くんではないので、
その点からも面白いのですよね。御手洗潔の風貌や雰囲気、行動などなど、
相変わらず何なんだ、この人は?という。

石岡語り手で御手洗の脅威の推理力を見せ付けられる「ギリシャの犬」。
この作品は、タコ焼き屋に残されていた紙きれ。これが圧巻です。
そして、最後にタコ焼き屋が無くなった理由をも解き明かす御手洗の名推理。

ワトソンのような語り口で始まる「数字錠」。
この語り口調で始まるのならば、よほど奇妙な事件なのだろうと思うのですが・・・
この作品、御手洗の優しさというか、性格の一面が非常に出てますよね。
これを短編集第1作の最初に持ってくるというのが、素晴らしい。

で、私が一番好きなのは「紫電改研究保存会」。
いや、これは何度も読みました。これも第三者視点からの語りで、
関根という人物が体験した非常に奇妙な体験。
この謎を解き明かすのが同じバーに居た、御手洗潔。

関根が尾崎善吉の話の代金ではした金をくれてやる、というのと、
御手洗の名刺をみて大笑いするところが最高です。

何度読んでもやはり面白い。


御手洗潔の挨拶 (講談社文庫)

御手洗潔の挨拶 (講談社文庫)

  • 作者: 島田荘司
  • 出版社/メーカー: 講談社
  • 発売日: 2014/10/31
  • メディア: Kindle版



posted by コースケ at 20:44| Comment(9) | 島田荘司 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
xml_xslさま、nice!ありがとうございます!
Posted by コースケ at 2021年12月14日 20:51
@ミック様、nice!ありがとうございますm(_ _)m
Posted by コースケ at 2021年12月14日 20:52
サイトー様、nice!ありがとうございます!
Posted by コースケ at 2021年12月14日 20:52
yamさま、nice1ありがとうございます!
Posted by コースケ at 2021年12月14日 20:52
鉄腕原子様、nice!ありがとうございますm(_ _)m
Posted by コースケ at 2021年12月14日 20:53
むうぴょんこ様、nice!ありがとうございますm(_ _)m
Posted by コースケ at 2021年12月14日 20:53
ゆーじあむ様、nice!ありがとうございます!
Posted by コースケ at 2021年12月14日 20:53
ネオ・アッキー様、nice!ありがとうございます!
Posted by コースケ at 2021年12月19日 18:47
31さま、nice!ありがとうございます!
Posted by コースケ at 2021年12月19日 18:47
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