まずはAmazonさんの紹介ページから。
「彼女が不治の病であと半年の命なんだ」。高校一年の酒井健一が見栄を張ってついた噓は、
クラスメイトから同情され、ついにはカンパ金まで渡されることに。
架空の彼女と待ち合わせた上野駅へ向かった健一だが、そこに、いるはずもない恋人が現れた!?
さらに健一をコインロッカーへ促した彼女は「逃げようなんて思わないで」と拳銃を突き付けてきた!
同い年コンビが事件に挑む青春ミステリ。
こんな中短編集があったとはなあ。知りませんでした・・・
元々は角川文庫からだったみたいなので、あの青表紙の時に出てたのだろうか。
表題作は、なんというか嘘から出た実に近い話なのですが、主人公の酒井健一が
あまりに面白すぎる。途中出てくるヤクザの白井も中々良いキャラしていて、いいですね。
偽札をめぐる抗争に巻き込まれた健一。しかし倉原みどりという拳銃をぶっ放す同級生とも
知り合い、さらに殴り込みにまで連れていかれる始末という、まさに踏んだり蹴ったり
なのですが、みどりが可愛いからなのか、彼の正義感、いや名探偵としての気概でもあるのか、
自ら進んで危険な道に入ります。
赤川作品だと、この場合の主人公は女性で、それに倉原みどり、というのが
想像できますが、男性は珍しいですね。
最後はものすごくあっさり終わるのですが、ちょっと健一にとっては切なすぎるかなあと。
表題作が実は名探偵と入っているのにはかなり違和感がありました。
内容がヤクザの抗争ですからね。謎を解く、とかそういう話でもないし、
そもそも酒井健一はそこまで頭が良いとは思えない(笑)
一方で、短編である「学生時代」の和也は、名探偵なんですよねえ。
この話、トリックというか、仕組みは良く出来ていて、教員による覗きという、
今現在も問題になっている、教員の性犯罪を取り上げていて、決して古いと思えないです。
ラスト、タイトルと上手くリンクさせるのですが、こちらもあっさりした終わり方です。
和也と勇樹、ほとんどプライベートも高校すら書かれないのですが、この2人で
シリーズ化しても良かったのではないか。
「ぼくと私とあなたと君と」。こちらも高校生が主人公ですが、殺人事件が起こります。
これもあっさりです。女装がよくばれなかったなあという感想(笑)




名探偵はひとりぼっちとは、ずいぶん懐かしい!
和也と勇樹、覚えていないのですが、赤川次郎は女性でないとシリーズ化しないと思うので(笑)、やむなしですね。
恥ずかしながら、私は全く知りませんでしたね・・・
確かに、女性シリーズが圧倒的ですから、中々難しいかも。
唯一の例外が大貫警部でしょうか。