2023年01月08日

いつもと違う日

まずはAmazonさんの紹介ページから。

「あの英秀治郎ですか?」
旅行社の風谷は信じられなかった。
誰もが知っている有名作家が、二十年ぶりに英国から帰国する。
本好きを理由にその世話役を任されたのだ。
風谷は英の大ファンである妻のためにサインをもらうが、
受け取った彼女の反応は予想と全く違っていた。
そして、風谷は同僚から英の本当の帰国理由を聞かされて――。(「私だけの巨匠」)
非日常が日常を覆す五篇のミステリー。

「本日は休校日」と「忘れものの季節」の2編が、ある意味両極端でオススメです。
前者は赤川ワールド全開の作品。
休校日に忘れもの(?)をして取りに行くハメになった(しかも友達のせいで!)河口彩子。
なぜなら、休校日にロッカー等の持ち物検査を教員がするからだ。
しかもその忘れ物は、友人のラブレター。勝手に自分のロッカーに入れられた(笑
ところがなんと学校で死体が!しかも殺人?!
まさに赤川ワールドです。
間一髪で助かった彩子ですが、助けてくれた森山先生の戻ってきた理由が秀逸過ぎますね。
いや犯罪だろうと(苦笑

後者は昨今相当な問題にもなっている、学校の規律や校則に関わる一編。
京子と夕香の関係や、生徒たちが一斉に走る姿は、明るい未来を想像させますが、
その両親や弟は、この校則を守るためとんでもない行動に出ていて、実に極端ですね・・・
子どもの方がよっぽどまともです。

「支払われた少女」は、一見すると非常に良いエンディングを迎え、心も温まる
結末なのですが、ストーカー的でもあるし、祖父はあまりに無謀な賭けをしてるよなあ。

最後の「私だけの巨匠」は、落ち着いた物語だけども、読ませる作品。
それでいて、素晴らしい作品です。

赤川作品は長編も短編も面白い。


いつもと違う日 (徳間文庫)

いつもと違う日 (徳間文庫)

  • 作者: 赤川次郎
  • 出版社/メーカー: 徳間書店
  • 発売日: 2022/12/08
  • メディア: 文庫



posted by コースケ at 18:39| Comment(1) | 赤川次郎 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
皆様、いつも御訪問&nice!ありがとうございます!
Posted by コースケ at 2023年01月14日 18:34
コメントを書く
コチラをクリックしてください