2024年02月17日

もしかして ひょっとして

まずはAmazonさんの紹介ページから。

バスケ部の雰囲気が最悪になったのはなぜ? 長年勤めてくれていた家政婦さんは、
なぜ辞めてしまったのか? 会社の同期は罠にはめられたのか? 
友人がどうしても猫を隠さなければいけなかった理由とは? 部屋で亡くなっていた叔父さん。
何があったのか? あの日隠した、胸の痛み。計り知れない、あの人の心の中。
秘密が明らかになるとき、人生が少し、輝き始める。
日常の謎解きの魅力がたっぷり詰まったミステリー短編集。

大崎さんの光文社刊行は、ノンシリーズが多いですね。
前回自分が読んだのは『ドアを開けたら』(長編)で、結構久しぶりかも。

「小暑」は、おそらく本書内でも、もう普通に小説と言って良いと思うくらいの
軽いジャブ。「日常の謎」ですらない。悪い意味ではありません。
本当にそんな感じ。

次から怒濤に攻めてきます。
「体育館フォーメーション」、青春小説だなあ。解説を書かれている似鳥先生
の作品に近似しています。
「都忘れの理由」、これが本作では愁眉。めちゃくちゃ面白いです。
本当に謎だけど、その謎は本当に単純。これは登場人物の個性に拠るところも大きい。

「かもしれない」、これも良いです。現在進行形でなく、過去をふと思い出して、
自分の考えを再考していく過程というか、「回想の殺人」、別に殺人は起きてないけども、
なんか、こういう過去から現在に繋がる話は、変化球的な「日常の謎」という印象です。

「灰色のエルミー」と「山分けの夜」はサスペンスと殺人あり。
この2作、前者は主人公お見事な作品で、後者はやや謎を残しつつ了。

久しぶりに、成風堂書店シリーズも読みたいですね。


もしかして ひょっとして (光文社文庫)

もしかして ひょっとして (光文社文庫)

  • 作者: 大崎 梢
  • 出版社/メーカー: 光文社
  • 発売日: 2023/09/13
  • メディア: Kindle版



posted by コースケ at 19:40| Comment(0) | 大崎梢 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
コメントを書く
コチラをクリックしてください