県警本部より首席監察官が視察にやって来る。監察官とは警察内部の警察だ。この知らせに問題だらけの田舎の刑事たちは大慌て。しかもこの監察官、黒川鈴木の高校の同級生でありライバルだったのだが、警察官としては致命的な欠点があり……。はた迷惑な来訪者のせいで署内がパニックに陥るが、小劇団事務所荒らしの捜査に駆り出された黒川。無能な部下・白石や恐るべき黒川夫人、そして暴走する元ライバルに頭を抱えながら捜査を進めるが、やがて殺人事件に発展し?! 田舎でだってやっぱり難事件は起こる。大好評ミステリ第3弾。
久しぶりに黒川鈴木刑事の活躍を読んだ気がします。
シリーズ初の長編で、黒川鈴木刑事と黒川夫人が別々に動き出すという、
中々面白い趣向があります(笑
トリックは説明されないとたぶんわからない、それと確実にバルーンが
関係してくるのだろうな、くらいでしょうか。
本編途中に入る<幕間>はそこまで意味があるのかどうか、いまいち不明。
推理力がまるでない透山首席監察官の「ある行動」が、実は事件の鍵を握っていた
というのが一番面白かったですね。
シリーズとしては実は短編が向いているような気がします。

田舎の刑事の好敵手 《田舎の刑事》シリーズ (創元推理文庫)
- 出版社/メーカー: 東京創元社
- 発売日: 2018/01/31
- メディア: Kindle版