まずはAmazonさんの紹介ページから。
内気な性格に悩む中学生の千鶴は、自身を変えるための新しい挑戦として、“憧れの国"と呼ばれる四谷のカルチャーセンターに通い始める。そこで出会ったのは、性格も学校もばらばらだけれど、似たような悩みを抱える桃、真紀、公子。なぜかいつも講座でささやかな謎に遭遇する彼女たちは、時にぶつかり合い、時に支え合いながら、事件を通して内面を見つめ直していく……。芸術講座で聞いた、死の間際に骨董コレクターが取った不可解な行動。創作講座で絶賛された作者不明の原稿。不思議な謎を解き明かしていくたびに、少女たちは成長する。温かく優しい筆致で描いた青春ミステリ第2弾。
日常の謎を主体とした連作短編集ですが、Amazon説明文にあるように、
まさに青春ミステリ。
本作では暮志田千鶴・先崎桃・神原真紀・三方公子それぞれの関係性も垣間見え、
また前作よりさらにミステリ度が落ちているものの、中学生を主人公とした作品として
極めて良質なジュブナイル(+ミステリ)ではないでしょうか。
第1話から登場するエリカ・ハウスマン先生が、最終話で突然衝撃的な事実が明らかになる
のですが、これはあのニュース(ショーン・○)がモデルなのだろうか(笑
オススメは「胎土の時期を過ぎても」
二人ずつに分かれての推理合戦。実際に陶芸を体験した真紀と千鶴のコンビ、中々良いです。
特に千鶴の積極さが他話より群を抜いて出ています。
いずれの推理が正しいのか、それはわかりません。多重解決なのかもしれませんが、
本書はコンビに分かれた事で、また各人の見方も広がったところが良いですね。
進級後、進学後の彼女たちも見てみたいなあ。